出会いは偶然
高校2年になって、初めて会った。
兄と同じ大学に通う『年下』の男。
出会いは、偶然。
そう、信じたい。
トラブルメーカーたる幼馴染を抱える身としては、
これ以上の厄介事は御免だ。
だが、何を気に入られたのか、
それとも、気に障ったのか、
ヤツは、気がつけば、俺の近くに存在するようになった。
正直、迷惑だ。
人を体力馬鹿と言っては、トレーニング機材の実験台にボロボロになるまで使い
礼だといって、セクハラしてくる。
拒絶すれば、年下を武器に迫ってくる有様。
何なんだ、いったい。
と、怒ってみれば
『自分で理解しなけりゃ意味が無い。』
と、笑う始末。